ナンシー関


●信仰の現場(角川文庫)

社会現象を含めて、まわりで起きるいろんな出来事をいつも斜めから見て、とくに一生懸命に生きている人たちをからかいの対象にして論ずる人が私はとても苦手で、「必殺斜め人」とひそかに呼んでいるのです。

ナンシー関さんはどちらかといえばその私の苦手な「斜め人」という印象が強かったので、あまり彼女の書いたものは読んでいなかったのですが、なぜかこの本は手にとって読んでしまいました。
やはり一生懸命な人、なにかに夢中になっている人のことが皮肉をこめながら書かれてあるのですが、表面だけ格好良くても、中身がない人たちへの厳しい視線のようなものも感じてしまいました。
同じように皮肉をこめて書かれてある文章でも、「しょうがないなあ〜」と愛情をこめて書かれてあるのに対し、もう一方では「こんなことでほんとにいいの?」と、問題意識をこちらに持たせるような描き方をしているのです。

なにかを盲目的に信じる人にはスキがある。そう言い切る彼女ですが、もしかしたらそういうスキがある人を愛してやまないのも彼女なのかな(^^)


●テレビ消灯時間2(文春文庫)

ミーハーな私だから、芸能人のうわさ話がつまった、こんな本は大好き。だけどこの本を読み終えるまで約一週間もかかってしまいました。
ここに書いてあることはあまりにも当たっていて、逃げ道がないうわさ話・・そんな感じがしたのです。
「読み終えた後にかなり痛い」
解説を書かれた宮部みゆきの言葉が、そのことを的確に表現しています。

テレビ番組を見ながら漠然と感じていた違和感のようなものをピシッと著者が指摘した時、やはりそうだったのか…思わす手を打ってしまうことも何度か。
彼女のするどい洞察力が、「まあこれくらいはいいじゃない」そんなあいまいな逃げ道をふさぎ、「やはり変だよ」と、活を入れているようです。

頭の上からキンキン声をだすような、そんな騒々しい女性がナンシーさんは苦手みたい。あっ、私も苦手です。